高知県在住のアーティスト・内園明日美が、ふだん見ている景色･感じている世界を動物画で表現したカルタです。

《わたしが、このカルタをつくり始めたのはちょうど３年前のこと。
　大学に進学したものの、学校生活も人間関係も上手くいかず、みんなの『普通』ができない自分・みんなの『普通』が理解できない自分に疑問を持ちながらも、６年かけてやっと卒業。しかし、その後もやっぱり上手くいかない。
　だけど、どうして上手くいかないのかがわからない。どうしたら上手くいくのかがわからない。そんなわたしと、ゆっくりじっくり向き合ってくれた主治医の先生に「あなたには、ASD（自閉症スペクトラム障害）っていう特性があるんだよ」って教えてもらったところから。いちばん近くで寄り添って支えてくれた担当の作業療法士さんに「これ（わたしがメモしてたASDによる自分の特性）、カルタにしたら絶対面白いやん」って言って言ってもらったところから。この物語は始まったの。
　このカルタをつくる時、わたしがいちばん大切にしたのは「発達障害を理解してもらうんじゃなくって、発達特性を知ってもらおう」ってことだったのね。
　なぜなら。”障害“って言葉は、なぜか”できない“に結びついちゃうことがいっぱいあるけど、”特性“って言葉は、ちょびっとだけども”できる“に繋がっていくんじゃないかなって思ったから。》（小冊子「はじめに」より）

●あそび方
このカルタは以下の4つのあそび方ができます。
１、文字であそぶ（一般的なカルタのあそび方。読み札の文章を読む→文章のいちばんはじめの文字から始まる動物が描かれた取り札を取る）
２、数字であそぶ（読み札の数字を言う→その数字が描かれた取り札を取る）
３、動物であそぶ（読み札の動物の名前を言う→その動物が描かれた取り札を取る）
４、色・形であそぶ（読み札の数字を見せる→見た数字の色・形がかかれた取り札を取る）
詳しくは小冊子の「あるあるカルタのあそび方」をごらんください。

●著作：内園明日美（うちぞのあすみ）
1993年　大阪府生まれ。19歳のとき、大学進学を機に高知県へ。幼少期から大好きだった“動物の絵を描く” こと、26歳の頃に本格的に“作品” として制作をはじめる
2019年　スピリットアート（高知県障害者美術展）入選
2020年　スピリットアート（高知県障害者美術展）入選
2021年　COPIC AWARD 2021 根津孝太審査員賞受賞
2022年　高知市桜井町コレンスのGALLERY E で初個展『は・じ・め・の・第・一・歩 動物の足音、わたしの足跡』開催
2022年　香南市野市町高知県立のいち動物公園にて『出張あすみ動物園あんなところに、こんないきもの。』開催。高知県内スターバックスコーヒー５店舗にて『内園明日美の発達障害あるあるカルタ展』開催
2023年　岐阜県可児市にてエイブル・アート展『動物大図鑑』出展
2021年より「アートセンター画楽」に所属
https://www.instagram.com/boketto116/

●編集／制作／発行：アートセンター画楽
1990年にデザイン事務所として創業した『有限会社ファクトリー』の事業部門として自分たちの経営資源を活かして社会貢献していくために2004年開所。一人ひとりの創作活動の支援や展覧会の開催、アートグッズの開発・販売を通じて障がいのある人たちの素敵な可能性を伝え、たとえ、それぞれにできにくいことがあったとしてもそのことを補って余りある魅力を持つ人たちであることを広めることが、対等で全ての人が大切にされるインクルーシブ社会の入り口であると考え、活動をしている。
https://garaku-ch.org/

●発売：デコ

●書誌データ：
セット内容
　・小冊子（並製ソフトカバー、A6判、60P、モノクロ）
　　［目次］はじめに／よみふだのこころ／あそび方／内園明日美プロフィール
　・かるた読み札（105×75mm、46枚、カラー）
　・かるた取り札（105×75mm、46枚、カラー）
ISBN978-4-906905-23-2 　C0776
定価3,000円（税別）
2023.10.10発売